飛行機は落ち、船は沈む。これが自然の法則だ

8月になると日航ジャンボ機が御巣鷹の尾根に墜落したニュースや、戦時中の軍艦が沈んだ話がドキュメンタリーとして良く放送されている。

今年も例年の様に日航ジャンボ機墜落墜落現場と慰霊登山する遺族の映像が流されていた。
34年前に羽田を飛び立ったジャンボ機がすぐに操縦不能になりフラフラ(ダッチロールと言うらしい)と飛行しながら最終的に御巣鷹の尾根に墜落した様子(勿論、シミュレーションだが)をテレビなくぎ付けになり見ていたことを今も鮮明に覚えている。
しかし、墜落した場所は翌日の朝になるまで確認されなかったと記憶している。

このジャンボ機の場合の墜落原因は客室後部にある圧力隔壁が損傷してその破片で尾翼部分に集中していた操縦系統の油圧装置を破壊したために操縦不能になってしまったと言う事だと数年後に発表された。
このジャンボ機は墜落以前にも着陸時に尻もち(尾部を滑走路に打ち付けること)をつき、これを修理するために圧力隔壁を修理していたと言う。

その結果、この圧力隔壁の破損で墜落してしまったわけだ。

人間は空を飛べない!! それが自然の法則なのだ。
人間が空を飛べない代わりに科学知識を駆使して飛行機と言う乗り物を作った。それに乗ることで人間が空を飛ぶことの代わりを果たしているのだ。
私も今までに相当回数飛行機に乗っている。JALの公式記録ではJALだけで月との距離の1.4往復分だ、その他にUAでこの半分、その他の飛行機会社をまとめればUAと同じぐらいの距離は乗っていると思う。

機内で座席に座った瞬間に「この人達と運命共同体になったのだ」と思う事にしていた。落ちれば最後だからだ。

1903年にライト兄弟が動力を使用して初めて空を飛んだ。それから116年、飛行機はずいぶん進歩してかなり自由に空を飛んでいる。

しかし、これは科学の力を利用して自然の法則の一部を犯していると言っていいだろう。
少しでも科学の力のバランスが崩れれば自然の力には勝てなくなり、落ちると言う運命なのだ。

船も同じだ。先日、NHKで空母「信濃」の事が放映されていた。
大和、武蔵級の3番艦として建造されていた戦艦を途中から急遽、航空母艦にしたと言う事実と、一度も戦わずに沈没したと言う事が語られていた。そればかりか公式な写真は1枚も存在しないと言う幻の空母なのだと言う。

大和にしろ、武蔵にしろ、当時は浮沈艦として建造され海軍もそれを誇りにしていたし、国民もそれを信じていた。

殆どの船は鉄鋼で作られている。鉄鋼は水に沈む。つまり、船も科学の力で水面に浮いていると言う事だ。船の中に水が入ってくれば当然沈んでしまう。つまりこれが自然の法則だと思う。
どんな船でも自然の力には勝てないと言う事を認識するべきだろう。

私も200トンの作業船で潮岬の沖400キロあたりを3週間もウロウロとした経験や11万トンの豪華客船「グランドプリンセス」で1週間のクルージングをしたことが有る。それなりに安定感が有り沈むと言う恐怖心は無かったが、ちょっとした科学の力のバランスが崩れれば沈む運命にあったことは間違いないのだ。

また、直径10メートルのブイを作り、それを太平洋上に設置した。このブイも勿論鋼鉄製で何かあれば沈む運命だが、鋼鉄の総重量を浮かべておくだけのウレタンの浮力材を充填したり、反対にブイを一番良いコンディションで運用するためにバラスト水で喫水を調整するなどと矛盾とも思えることをしていた経験が有る。

飛行機にせよ、船にせよ自然の法則に逆らって存在しているものは科学力のバランスがちょっとでも崩れれば落ちるし、沈むと言う事を忘れてはならない!!